今週の新作 Yogee New Waves「WAVES」
Yogee New Waves とは...
Guitar.Vo / Guitar / Bass / Drum の4人組ロックバンド
2014年4月に1st EP 「Climax Night e.p.」でデビュー、同年9月に1st Album 「PARAISO」をリリース、以後各地の音楽フェスやツアー等勢力的に活動を行い、SuchmosやNever Young Beachらと共に「2010世代」のバンドの一角として活動中...
本作「WAVES」は2017年1月のメンバーチェンジを経て初のフィジカルリリース。
まずは本作のリードトラックにあたるWorld Is Mineから↓
アルバムタイトルの「WAVES」というワードのイメージにぴたっと重なる爽快なロックチューン。このバンドはメリハリつけたスローパートの使い方が上手いなー。
歌詞中にシトロエンというワードが唐突に登場、チバユウスケの影響かな?
続いて本盤のリリースがアナウンスされる以前から新曲としてUPされていたCAMP↓
中盤のファンキーなギターがたまらない。浮遊感漂う個性的なVoに対し、グルーブしながらもかっちりと刻んでいくバックの演奏。Voの強烈な個性にばかり耳が奪われがちだが、このバンドのギターの走り過ぎない丁寧なグルーブ感は本当に心地よい !
最後に貼るのは先行の2nd EP「SUNSET TOWN e.p.」にも収録されていたこの曲↓
海行きてー!サーフィンしてー!この感想に尽きる!
CAMP→Like Sixteen Candlesの流れはこのアルバムのハイライトで間違いないと思います。
上記のPVあり曲の他は、UK Punkの影響がもろな「Dive Into The Honeytime」、UKオルタナ風の「Understand」、フォークロック風の「SAYONARAMATA」などなど...作風はそれぞれ。バンドも現在のメンバーになって間もないし、色々な作風を試して方向性を探っている様子。
ただ、「PVあり曲」に対して、これらの「PVなし曲」達は色々な作風に縛られた結果、このバンドの個性が悪い方向にふれてしまっているなー。
あと、既発曲の再録となった「Fantastic Show」はEP版の方が歌い回しがより自然体で好みです、残念。
そんなわけでアルバム全体では個人的には良し悪しが凸凹とした印象、収録曲は少ないけれど以前の2枚のEPの方が作風は様々だけれど厳選されていたが故に統一感があって完成度は高いなー。とはいえ新体制間もないし、Liveを通してバンドが熟成していく余地は十分、次回作はモンスターアルバムになるに違いない、今から楽しみ!
決して万人受けするバンドでは無いと思うし、PitchforkやBeats1が取り上げる最先端のムーブメントとは全く 別な場所にいるけれど...歯の浮くような一人称視点の青臭い歌を、演奏や楽曲のセンスでコーティングしてカッコよく見せられるバンドは、モダンに斜に構えた音楽で溢れる世の中ではかなり貴重!ハマればどこまでも引きずり込まれる魅力を持ったバンドです、「最近はヒップホップやビートミュージックばかりでもうロックは聞かないんだ」なんて人にもぜひ、忘れていたロックな心の高鳴りを思い出せるかもしれません。
このブログとタイトルについて
bouと申します
はじまりに「このブログとタイトルについて」という事で、まずはこのブログの自己紹介を...
【このブログについて】
このブログはわたくしbouが、日々の生活の中で「いい曲見つけた!これ流行ってほしいなー!」とか「ぜひ誰かに聞かせてみたいなー!」と思った音楽を、ばしばし「紹介」&「dig」していくブログです。
「文章の質」よりも「紹介する楽曲の質」重視で、できるだけたくさん取り上げていけるよう頑張ります。
【タイトルについて】
タイトルの「Oh! Sweet Nuthin'」はThe Velvet Undergroundの楽曲から拝借しました。
この楽曲は1970年にリリースされた4thアルバム「Loaded」に収録されています。
様々なバンドによるカバーが存在するこの楽曲、なかでもタイトルに据えるきっかけとなったThe Black Crowesによる2009年のカバーをここではご紹介。
いなたくて、どこかなつかしい、不思議でポップな多幸感溢れる曲調...
対して歌詞は、自由と引き換えに色々なものを失ってしまった登場人物達によって、少し斜に構えた感じで紡がれ、何の解決も見えないまま終わっていきます...
ブログのタイトルにこの楽曲を選んだのは、楽曲の雰囲気と自分の置かれている状況とがリンクしたのが理由です。
現在27歳の自分はモラトリアム期の中盤戦!「夢が夢のまま終わってしまうかどうかの瀬戸際...」そんな状況とこの楽曲が表現する多幸感と絶望のせめぎ合いが、妙にしっくりきたのでタイトルとしてお借りしました。
以上自己紹介です、そんなわけで、このブログでは気負わず自由に自分の好きな音楽を、耳にした瞬間の気づきをそのままに、できるだけ多く、そして深く「紹介」&「dig」していけたらなと思います。どうぞよろしく!